写真に長さが記録できるiPhoneケース「iConvex」試作機ができるまで

Cerevo DASHの記念すべき第1弾となったプロジェクトが「iConvex」。iPhoneケースに巻き尺を内蔵し、ただ長さを測るだけでなくアプリと連動して計測結果を写真に残せるという、今までになかったiPhone周辺機器です。

iConvex :写真に「長さ」が入れられる!巻き尺つきiPhoneケース – Cerevo DASH
http://dash.cerevo.com/projects/1/

Cerevo DASHのサービスインと同時にスタートするプロジェクトということもあり、試作機もかなりこだわって作りこみましたが、実は一番最初の試作機は今の形とはかけ離れたシンプルな作りでした。

最初の試作機

内部の基盤やコネクタ部分はすべて秋葉原のショップで購入。巻き尺部分もホームセンターで購入した巻き尺をケースに入るサイズにカットしつつ、センサーで長さを認識させるために細かくマジックで黒く塗りつぶしています。光センサーを黒い部分でさえぎることでセンサーが発動、その回数で長さを測るという、仕組み自体は非常にシンプルなものになっています。

1つ1つマジックで塗りつぶしていった努力の結晶

ここまでの試作機を作るのにかかった費用はたったの5000~6000円。ちょっとしたアイディアがあれば、秋葉原でパーツを買ってきてささっとこういうガジェットが作れるという大変いい時代になりました。

ハードウェアとして最低限動作する試作機ができあがったので、次にiPhoneを装着してアプリの開発と動作確認を実施。見た目は今の試作機に遠く及びませんが、巻き尺の長さをアプリで記録、という一連の流れはこの時点ですでに実現できました。

巻き尺とケース、アプリの連携がうまくいったので、次は実際の製品用にデザインしたケースを使った試作機へとバージョンアップ。具体的には3Dプリンタを使ってケースを出力します。

3Dプリンター Objet30 Objet24 | OBJET 日本代理店アルテック株式会社
http://www.3d-printer.jp/objet30.html

3Dプリンタといっても絵が飛び出て見える印刷ではなく、立体の物を造形できる仕組み。3Dプリンタ自体はとても高価な機械ですが、3Dプリントを代行してくれる業者さんにお願いすると、図面を送るだけでパーツを出力して送ってくれます。今回は上記リンクにある「Objet24」という3Dプリンタで出力しました。

3Dプリンタで出力したケース

ていねいに削っていきます

3Dプリンタで出力されたケースは樹脂で包まれているので、針金などを使って樹脂を削り、ケース本体のみに仕上げます。

紙やすりでていねいに形を整えて

樹脂を削ってケースの形にしたら、今度は耐水ペーパーの紙やすりを使って形を整え、下地用の塗料を吹き付けて試作機の完成!

製品版はアルミの削り出しとなるため、もっと外観はMacBook Airに近いイメージになりますが、形状などはほぼ本体と同等の試作機が完成しました。ちなみにここまでのお値段は3Dプリンタでの出力費用込みで2~3万円程度と、ちょっとしたガジェットを買うくらいのお値段で実現できてしまいます。

ラウンドフォルムが手によくなじむ

実際に手に持ったところ。巻き尺を内蔵するので本体は厚みが出てしまうのですが、背面がラウンドフォルムになっていることで手にしっかりなじむ持ちやすさ。Cerevo社内でも「持ちやすい!」と自画自賛ながら大人気でした。

いつでもどこでも好きなところで長さを測り、それを写真に記録できる今までになかったガジェットのiConvex。新居の間取りや家具の購入といった用途はもちろん、お子さまの成長を記録する、釣った魚の大きさを測る、超大盛りラーメンの迫力を数値で伝える、絶対領域の長さを測るなどアイディア次第で使い方はいろいろ。興味をお持ちいただいた方はぜひCerevo DASHのプロジェクトページからご支援をお願いします。

iConvex :写真に「長さ」が入れられる!巻き尺つきiPhoneケース – Cerevo DASH 

※決済は提携先のCampfireを利用します。また、支援の際にはPayPalのアカウントが必要になります。

Cerevo DASH公式ブログ始めます

ガジェットに特化したクラウドファンディング「Cerevo DASH」の公式ブログ、本日よりスタートしました!


つくりたい “モノ” が “カタチ” になるクラウドファンディングプラットフォーム – Cerevo DASH

Cerevo DASHは、「CEREVO CAM」「CEREVO LIVEBOX」「LiveShell」といくつものガジェットを開発してきたCerevoが、これまでのガジェット開発ノウハウを元にガジェット開発を支援する新サービスです。

ガジェット開発というとハードルが高そうに思えますが、近年ではガジェット開発のハードルが非常に下がっています。秋葉原ではさまざまなガジェットのパーツが販売されており、そうしたパーツを購入してプラモデル感覚で組み立てるだけで、安価にガジェットを作ることができるようになりました。

しかし実際には簡単でも、ノウハウがなければガジェット開発はできません。作りたいガジェットに必要なパーツは何か、試作機を量産するためにはどの工場に頼めばいいか、実際に製品を販売するにはどのような手続きを取ればいいのか。ガジェット開発の材料はとても身近になっているのに、実現するためのノウハウがぽっかり抜け落ちてしまっています。

Cerevo DASHでは、この「ガジェット開発のノウハウ」を提供し、日本のガジェット開発を盛り上げることが一番の目的です。試作機の設計段階からプロジェクト提出の際の企画立案、量産時の工場展開や販売ルートの紹介など、ガジェットを作るためのさまざまなノウハウを提供し、日本のモノ作りをあらためて活性化する、それがCerevo DASHの願いです。

このブログではCerevo DASHの情報はもちろん、Cerevo自らが手がけるガジェット開発の現場に関する情報も逐次お伝えしています。ガジェット開発の現場が身近に感じてもらえるような情報発信を目指して更新していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。