Cerevo DASHの投稿第1弾プロジェクト「LUNCHBOX」。Arduino(アルドゥイーノ)との互換性を持ち、他の互換機にはない多くの機能を備えた“究極のArduino”というこのLUNCHBOXでいったいどんなことができるのか、開発者のFantomさんにお話をお伺いしてきました。
――そもそもArduinoとはどんな製品なのでしょうか?
いわゆる電子工作キットなのですが、他の電子工作キットと違うのはソフトがとても充実していることですね。開発用のソフトが無償配布されていることに加え、多くの電子工作キットはWindowsだけに対応しているのに対して、ArduinoはWindowsとMacの両方で使えます。ハードウェアだけで見ると他の電子工作キットに劣る部分もあるのですが、初心者にとっては値段も安く(3000円程度)、電子工作の入門としてもオススメです。
――初心者にとって簡単というのはどのくらい簡単なのでしょうか?
一般的な電子工作だと、プログラムを何十行も書かなければいけないのですが、Arduinoなら行数が少なくてすみます。たとえばLEDランプを光らせるだけなら、「ランプを光らせる」「ランプを消す」というプログラムを繰り返すだけでいいので、数行程度書くだけでできあがり。最初からサンプルもたくさん用意されているので、サンプルを使えばすぐに電子工作がはじめられます。
――Arduinoと今回のLUNCHBOXは互換性があるとのことですが、何が違うのでしょうか?
一番の違いはバッテリーです。Aruduinoの場合電源をパソコンから取る必要がありましたが、パソコンだと電流が足りない時もあるし、ケーブルでつながなければいけないので、できあがった作品を外で見せるのも大変です。また、
ちなみにバッテリー対応したArduino互換のボードは他にもあるのですが、そうした製品はArduinoと形状が違うので初心者にはわかりにくいかもしれません。LUNCHBOXはArduinoと同じ形状になっているので初心者の人にも使いやすいと思います。
――Arduinoを使うとどんなものが作れるのでしょうか。
簡単なところではLEDを光らせたりするところから、大がかりなものだとエスプレッソマシンを作っている人もいますね。他にもセンサーをとりつけることで、人の気配や音を検知して動くガジェットなんかも作れますよ。
――まったく電子工作の経験がない人が「やってみたい!」と思ったら何から始めればいいのでしょう。
LUNCHBOXやArduinoを用意して、パソコンに開発キットをインストールすればすぐ始められます。開発キットにはサンプルのプログラムもたくさん収録されているので単品でも十分楽しめます。
ランプやセンサーなど他の部品と組み合わせて使いたい、という場合は、公式サイトが充実しているのでオススメです。英語のサイトなのですが、英語を読むことに支障がなければ解説書がいらないくらい充実しています。日本語の場合はArduinoの解説本がいくつか出ているので、そういう本を読むのもいいですね。
――LUNCHBOXの後に考えているプロジェクトはありますか?
LUNCHBOXはかなり初心者を意識したプロダクトなのですが、Arduinoから電子工作を始めた人はすでにArduinoが物足りなくなっていて、別の電子工作キットに移行している人も多いと思います。そういう人に向けて、別のキットとバッテリーを組み合わせたものも作ってみたいですね。
――ありがとうございました。
※Arduinoに興味を持った方は、こちらの解説記事も合わせてお読みください。
【武蔵野電波のブレッドボーダーズ】かんたんマイコン「Arduino」の始め方
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1218/musashino023.htm【武蔵野電波のプロトタイパーズ】AndroidにArduinoをつないでクラウドLチカに挑戦!
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/musashino_proto/20111214_498228.htmlスタパ齋藤の「週刊スタパトロニクスmobile」 Arduinoでマイコンしよう!!
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/stapa/40638.html